メンタルヘルスの不調でお悩みの方へ

20代の死因のうち約50%が自殺によるものです。自殺者のうち、6~9割の人々がメンタルヘルス不調を抱えていたと言われています。つまり、1日で5~7人がメンタルヘルスを理由に命を絶っていることになります。20代の若者のメンタルヘルスを向上させることがこれからの日本社会において重要な課題でしょう。

このような状況が発生しているのにも関わらず、今の日本ではメンタルヘルス問題の予防に対する意識が低く、病気や不調が実際に生じてからの対策に重点をおきがちです。その結果、今健康な方がこころの健康を保つことについて十分な対応が行なわれていません。何かが起きた後に対策するのはもちろん大切ですが、メンタルヘルス不調を発生させないことも大切ではないでしょうか。

あんしん財団というサイトでは、メンタルヘルス対策支援ツールが用意されていますので活用することをおすすめします。このサイトにはメンタルヘルス対策への理解を深めるものや不調を未然に防ぐためのものもあります。この中の1つである「週めくりセルフケアカレンダー」は、毎日の仕事や家庭生活の中で実践できるセルフケアに役立つ標語が記載された1年53週分のカレンダーです。職場用と家庭用があるので、それぞれダウンロードして活用すると良いでしょう。欄外には1週間の反省を記すスペースもあり、日常的にメンタルヘルス対策ができます。

こころの病による主な損失は「患者の治療・サポート医療・社会サービスなどの費用」「患者本人の生産性低下による損失」「メンタルヘルスが原因の死亡により実現されなかった期待収入の損失」などが挙げられ、統合失調症、うつ病性障害、不安障害による社会的損失は合計で8兆円以上と試算されています。メンタルヘルスによる経済的な損失は、生産性の低下や医療費の増加など、社会が成長するために必要なヒト・モノ・カネに大きな悪影響を与えています。メンタルヘルス不調を解消させるための取り組みは経済的な観点からいっても必要なのです。